wannabemanのザレザレゴト

なんてことないただの日常

おじの名は

1年以上お世話になっている運転代行屋がいる。

車で街に出て、飲んで帰るときはいつもお世話になっている。

おじさんである。

咀嚼できる歯が5本くらいしかないおじさんである。

もはやおじさんとの話が楽しくて代行を呼ぶために飲みに言っていると言っても過言ではない。

たまに間違って別の代行を読んだときはクソも面白くなく、話すこともなく、どれだけ飲み会が楽しくても運転代行の対応で全てがダメになることもある。

そんなおじさんと色々な話をした。

仕事を辞めようかと思っていること、いつもいくスナックが全然面白くないことの愚痴、レーシングカーのラリー戦の話、そして仕事を辞めてどうするか悩んでる話。

ほどよく酔っ払っているので話すことがスラスラと出てくる。

おじさんはまた、話が面白いので、こちらの腰を折らずにさりげに話を華やかにし、ま、多分そんなに意識してないんだと思うんだけど。

もはや親よりも全然何でも話せる人の立ち位置になっていて、笑える。

そんないつもいい感じのおじさんがヘマをした。マイカーを運転中、タイヤをブロックに擦ってパンクさせる。

たった二週間前に交換したばかりのタイヤがパンクしてしまって自分は焦っていた。ニート故にお金がかかることにだいぶ渋い。

そんな中、おじんは言った。

俺がタイヤ破っちまったんだから、直させてくれ、と。全然おじんのせいだとは思わないけど、12000円くらいはするので世話になるハメに。

2日3日あれば直せるからっていってその場でスペアタイヤを手慣れた様子でサクッと変えてくれたのだ。

どうやら夜の代行屋のみならず日中は板金屋で働いている御仁らしい。

なるほど、どおりで。

修理に2,3日言ってたモノも次の日には電話が来て、タイヤの付け替え含め作業量無料で直してくれた。

いや、気前良すぎだろ。

イケメンすぎるだろ、御仁!

すげー、サービス精神の塊過ぎるっしょ!

自分は仕事をしてた上でここまでのサービスをしたことがあっただろうか。

いや、ない。

は?自分でやれよって思うことも多々あった。

お金上の付き合いだけだろって思ってた。

サービスってこういうことなのか?

いや、違う。

これはサービス云々じゃなく一個人として、普通に友人として接してくれているからなのだ。

多分自分に対してだけじゃない。

誰に対してもそういう付き合いをする人間っているモノだなと。

きっとそういうことをしても全く消耗もしない人間がいるってことに衝撃を受けた。

真夜中まで運転代行業をしながらその日の朝には普通に整備士として働いている、年齢的にはキツイはずなのに。

そんな余裕が無くてもここまでしてくれるサービス力。

凄すぎるだろ、クソぅ。

結局サービス業って最終的には人間関係で構築されるとつくづく実感させられた。

運転代行はあのおじさんがいる限りその会社を使おうと思うし、車がトラブったらおじさんのいる板金屋を利用しようと思った。

結局人の力なんだよ。

単純かもしれないが、そういうことだと思った。

何だか自分に足りないモノがちょっと分かった気がする。

させられてるのでなく、自主的に貢献できるのだ、こういう人間は。

たぶんこの記事に書いたようなことを伝えたところで、多分笑って大したことじゃねぇよって言うんだろーな。

小さなお礼としてプレミアムモルツをあげた。

そんな御仁にまた聞きそびれてしまった。


ところで、おじさんの名前は?


ってな事を考えさせられた土曜の午後。

俺もあんたのようなビッグな男になりてーぜ。